広告デザインの裏側公開!グラフィックデザイナーが本当に気をつけていること
- Design HatHat
- 7月16日
- 読了時間: 4分

こんにちは、グラフィックデザイナーのHatHat Designです。今回は「広告デザイン」をテーマに、僕たちデザイナーが実際の仕事でどんなことを意識しているのかを、ちょっと裏側からお話ししようと思います。
企業や個人で「広告を出したい」と思ったとき、デザインを外注する方も多いと思います。でも、デザイナーはどんな視点で広告を組み立てているのか、実はあまり知られていないかもしれません。この記事では、広告デザインの現場で気をつけているポイントを、わかりやすくご紹介していきます。
1. 広告の目的を“最初”に明確にする
広告には「商品を売る」「イベントに集客する」「ブランドを知ってもらう」など、いろんな目的があります。僕たちグラフィックデザイナーは、まずこの“目的”をクライアントとしっかり共有します。
目的が曖昧だと、ビジュアルやキャッチコピーの方向性がブレてしまい、結果的に「伝わらない広告」になってしまうんです。
たとえばこんな質問をします:
どんな人に届けたいですか?
何を一番伝えたいですか?
どんな行動を起こしてほしいですか?
このヒアリングを丁寧に行うことが、成功する広告の第一歩です。
2. 「ターゲット目線」を徹底的に考える
広告を見るのは誰か?これを常に意識しています。特に、広告デザインでは「作り手目線」になってしまうと、伝わりにくい仕上がりになることが多いんです。
たとえば若年層向けの商品を、落ち着いた色合いで表現しても響きにくい。逆に高齢者向けのサービスをポップにしすぎても、違和感が出る。
「見る人がどんな気持ちになるか?」そこを想像しながら、色・書体・写真のトーンなどを選びます。
3. 目を引き、行動を促す“構成力”
「目を引く」だけでなく、「行動につなげる」のが広告の役割です。そのためには、パッと見で伝わるレイアウト、視線誘導の工夫が欠かせません。
デザインの中で意識している構成要素:
キャッチコピーとビジュアルのバランス
情報の階層(強弱)をつける
コール・トゥ・アクション(行動を促す導線)
これらを考慮しながら、「一瞬で伝わる」「思わず反応したくなる」構成を作っていきます。

4. 情報量と余白のバランス
広告でよくある悩みが「情報を詰め込みすぎて読みにくい」というもの。
デザイナーは、必要な情報をきちんと見せながらも、あえて“余白”を残すことで読みやすさや高級感を演出します。余白は「情報の整理」にも「印象づけ」にも大切な役割があるんです。
5. ブランドイメージの一貫性を守る
企業やお店には“らしさ”があります。広告は単体のビジュアルではなく、ブランド全体のイメージの中にあるべきです。
「この広告、なんか違うな」と思われてしまっては逆効果。既存のロゴやカラー、フォント、過去の広告とのつながりを意識して、ブランドとしての統一感を大切にしています。
6. 印刷・SNSなど媒体による最適化
同じデザインでも、ポスターとInstagram広告では全然違います。サイズ、色の出方、ユーザーの見る環境などが異なるため、メディアごとの最適化が必要です。
紙なら読みやすさ重視、SNSならスマホ画面で目を引く工夫——それぞれに適したデザイン設計をしています。
7. 修正依頼にも「伝えるプロ」として対応
「もう少し目立たせてほしい」「なんか違うかも」といった曖昧な修正依頼に対しても、デザイナーはプロとして咀嚼し、最適な提案に変換します。
時には、「逆に伝わりにくくなるかもしれません」とお伝えすることもありますが、それも含めて信頼関係を築く大事なコミュニケーションです。
おわりに:広告デザインは、ただ“キレイ”なだけじゃない
広告デザインは、単に見た目を整える作業ではありません。「誰に」「何を」「どうやって伝えるか」を戦略的に考え、形にしていく仕事です。
もしこれから広告デザインを「外注」しようと思っているなら、ぜひその裏側にも少しだけ興味を持ってみてください。グラフィックデザイナーは、あなたの思いを“形”にして、しっかり届けるお手伝いをします。


